決算書を見る仕事をしていると、どうしても売上や利益に目が向きます。
当然ながら会社経営にとって重要な数字ですし、経営者の皆さんも気になるところ
でしょう。
ただ、私が決算書を見ていて密かに注目している数字があります。
それは「自己資本比率」です。
自己資本比率というと少し難しく聞こえますが、簡単に言えば会社の体力のような
ものです。
もちろん高ければ良い、低ければ悪いと単純に言い切れるものではありません。
それでも何年分かの決算書を並べて見ていると、その会社が歩んできた道のりが
見えてくることがあります。
創業当初は借入金に頼りながら事業を進め、少しずつ利益を積み上げて財務体質を
改善していく。
数字だけを見ると味気なく感じますが、その裏には経営者の努力や苦労があります。
私はそういう部分を想像しながら決算書を見るのが結構好きです。
毎年少しずつ数字が良くなっている会社を見ると、派手な変化はなくても着実に前へ進んでいることが分かります。
ダイエットでも資産形成でもそうですが、大きな成果は一朝一夕には生まれません。
会社経営も同じで、小さな積み重ねが将来の大きな力になるのだと思います。
決算書は数字の集まりですが、その向こうには経営者それぞれの物語があります。
だから私は今でも決算書を見ることに飽きないのかもしれません。
税理士 鍋谷尚志





